ttRepDuplicateEx
説明
リモート・データ・ストアのレプリカをローカル・マシンに作成する方法を提供します。
アクセス制御
アクセス制御が有効な場合、指定したユーザーにはADMIN権限が必要です。
構文
ttRepDuplicateEx (ttUtilHandle handle,
const char *destConnStr,
const char *srcDatastore,
const char *remoteHost,
ttRepDuplicateExArg *arg
);
typedef struct
{
unsigned int size; /*set to size of(ttRepDuplicateExArg) */
unsigned int flags;
const char *uid;
const char *pwd;
const char *pwdcrypt;
const char *cacheuid;
const char *cachepwd;
const char *localHost;
int truncListLen;
const char **truncList;
int dropListLen;
const char **dropList;
int maxkbytesPerSec
int remoteDaemonPort
/*new struct elements can only be added here at the end */
} ttRepDuplicateExArg;
パラメータ
ttRepDuplicateExには、次のパラメータがあります。
パラメータ | 型 | 説明 |
handle | ttUtilHandle | ttUtilAllocEnvを使用して割り当てられるTimesTenユーティリティ・ライブラリ環境ハンドルを指定します。 |
destConnStr | const char * |
リモート・データ・ストアのレプリカとして作成するローカル・データ・ストアの接続文字列を指定するヌル終端文字列。
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srcDatastore | const char * |
リモートのソース・データ・ストア名を指定するヌル終端文字列。この名前は、データ・ストア・パス名の最後の部分です。
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remoteHost | const char * |
リモートのソース・データ・ストアが配置されているマシンのTCP/IPホスト名を指定するヌル終端文字列。
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arg | ttRepDuplicateExArg* |
必要なttRepDuplicateEx引数が含まれている構造体のアドレス。NULLがargに対して渡される場合またはarg -> sizeの値が無効の場合は、エラー12230(「Invalid argument value」 )およびTTUTIL_ERRORが返されます。
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構造体要素
ttRepDuplicateEx引数の構造体には、次の要素があります。
要素 | 型 | 説明 |
size | unsigned int |
最大(ttRepDuplicateExArg )のサイズまで設定する必要があります。
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flags | unsigned int |
次のリストから選択される値のビット単位の共用体。
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uid | const char * |
複製処理を実行しているユーザーのユーザーID。
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pwd | const char * |
ユーザーIDに関連付けられているパスワード。
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pwdcrypt | const char * |
ユーザーIDに関連付けられている暗号化されたパスワード。
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cacheuid | const char * |
キャッシュ管理ユーザーID。
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cachepwd | const char * |
キャッシュ管理ユーザー・パスワード。
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localHost | const char * |
ローカル・マシンのTCP/IPホスト名を指定するヌル終端文字列。remoteRepStartがTT_FALSEの場合、localHostは無視されます。これによって、ローカル・ホストは明示的に識別されます。このパラメータはNULLにできます。これは、IPアドレスなどの標準でない名前をローカル・ホストに使用する場合に有効です。
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truncListLen | int |
truncListの要素の数。
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truncList | const char** |
複製後に切り捨てるレプリケーションされていない表のリスト。
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dropListLen | int |
dropListの要素の数。
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dropList | const char** |
複製処理後に削除するレプリケーションされていない表のリスト。
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maxkbytesPerSec | int |
maxkbytesPerSecを0(ゼロ)以外の値に設定すると、複製処理でデータがmaxkbytesPerSec(KB/秒)を超えてネットワークに送信されないように指定されます。maxkbytesPerSecを0(ゼロ)または負の値に設定すると、複製処理で帯域幅の制限が試行されないように指定されます。
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remoteDaemonPort | int |
リモート・デーモン・ポートを指定します。remoteDaemonPortを0に設定すると、ターゲット・データ・ストアのデーモン・ポート番号には、ソース・データ・ソース上のデーモンに使用されたポート番号が設定されます。
このオプションは、自動ポート構成を使用したデータ・ストアの複製処理では使用できません。
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ttRepDuplicateExArgフラグ要素には、次の値があります。
値 | 説明 |
TT_REPDUP_NOFLAGS |
フラグがありません。
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TT_REPDUP_COMPRESS |
複製処理に対して、ネットワークを介して送信されるデータの圧縮を有効にします。
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TT_REPDUP_REPSTART |
ttRepDuplicateExは、リモート・データ・ストアがネットワークを介してコピーされる前に、リモート・データ・ストアの(ローカル・データ・ストアに対する)レプリケーションの状態をstartに設定します。これによって、複製処理の後で行われたすべての更新が、リモート・データ・ストアから新しく作成またはリストアされたローカル・データ・ストアにレプリケートされます。
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TT_REPDUP_RAMLOAD |
複製処理の完了時に、メモリー内にデータ・ストアを保持します。データ・ストアのramPolicyがmanualに変更されます。
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TT_REPDUP_DELXLA |
ttRepDuplicateExは、すべてのXLAブックマークを複製処理の一部として削除します。
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TT_REPDUP_NOKEEPCG |
キャッシュ・グループ定義を保持しません。ttRepDuplicateExは、すべてのキャッシュ・グループ表を通常の表に変換します。
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TT_REPDUP_RECOVERINGNODE |
AWTまたは自動リフレッシュ・キャッシュ・グループを含むレプリケーション・スキームの障害ノードのリカバリにttRepDuplicateExを使用すること指定します。新しいレプリケーション・スキームまたは変更したレプリケーション・スキームをノードに適用する場合、TT_REPDUP_RECOVERINGNODEは指定しないでください。ttRepDuplicateExでOracleデータベースに格納されているメタデータを更新できず、すべての増分自動リフレッシュ・キャッシュ・グループがレプリケートされる場合、メタデータへの更新は、キャッシュおよびレプリケーション・エージェントが開始されるまで、自動的に延期されます。
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TT_REPDUP_DEFERCACHEUPDATE |
キャッシュおよびレプリケーション・エージェントが開始され、エージェントがOracleデータベースに接続できるまで、Oracleデータベースに格納されているメタデータの更新を強制的に延期します。このオプションを使用すると、増分キャッシュ・グループの一部がレプリケートされない場合、またはttRepDuplicateExを使用して新しいレプリケーション・スキームまたは変更したレプリケーション・スキームをノードに適用する場合に、完全な自動リフレッシュが行われます。
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例
データ・ストア・パス名がC:\dsns\payroll
であるremote_payrollというリモートのTimesTen DSNのレプリカをlocal_payrollというローカルDSNに作成するには、次のように入力します。
ttUtilHandle utilHandle;
int rc;
ttRepDuplicateExArg arg;
memset(&arg, 0, sizeof(arg));
arg.size = sizeof(ttRepDuplicateExArg);
arg.flags = TT_REPDUP_REPSTART | TT_REPDUP_DELXLA;
arg.localHost = "mylocalhost";
rc = ttRepDuplicateEx(utilHandle, "DSN=local_payroll", "payroll", "remotehost", &arg);
);
参照
次の組込みプロシージャの詳細は、『Oracle TimesTen In-Memory Database APIリファレンス・ガイド』を参照してください。
ttReplicationStatus
ttRepPolicySet
ttRepStop
ttRepSubscriberStateSet
ttRepSyncGet
ttRepSyncSet